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霜島けい「のっぺら」

今週読んだ本。
今年の12冊目。

霜島けい「のっぺら」_e0263536_15021502.jpg


八丁堀の同心、柏木千太郎は、江戸っ子皆が知る有名人。
正義感あふれ、捕り物の腕も良く、男振りも良い千太郎を、江戸っ子たちはこう評する。

「男は顔じゃないねぇ」

いやいや、「顔じゃない」ではなく「顔がない」。
そう、千太郎は妖かし、のっぺらぼうなのだ。

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のっぺらぼうが同心??という、出オチのような設定ですが、その設定で、お話が面白くないわけがない。

千太郎の親友で、同じ同心の片桐正悟とのやりとりがコミカルで、クスッとさせられ(千太郎は口がないので、筆談のために帳面を持ち歩いてます)、妖怪であるがための、千太郎の孤独感を感じる部分あり、人間と妖怪との関係性の温かさ、恐ろしさを感じる部分あり。
捕物帖には欠かせないミステリー要素もちゃんとあり。

同じ、時代もので妖怪ものの「しゃばけ」シリーズとはまた違った面白さのある作品でした。

これは私の中で、かなりヒットでした。
2作目がすでに本屋さんに並んでいたので、買いにいきたいと思います。



by mimizo0603 | 2018-10-20 16:01 | ほん

かえるもネコもあまり出てきません


by mimizo
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